2016年4月10日

ゆめにっき 第九夜 「無職の古田」

(明治、大正あたりの年代の出来事…という雰囲気)

※このゆめにっきは小説ではありません。夢の中で見たことを、できるだけ夢の中で体験した順に、ただ書き起こしただけのものです。



 古田は無職だった。良い大学を出たものの、古田にとって満足できる職は無かった。なまじ良い大学を出ているから彼のプライドは高く、自分に能力相応の地位を用意できない社会を呪っていた。

 古田の元に手紙が届く。それは、大学時代の級友からの手紙であった。その手紙には、古田をある学校の教師職に推薦すること、その代わりにこの日の本から毛唐を追い出すことに協力してほしいことが書かれていた。手紙の差出人は大学時代の友人は、そういうことが出来る権限を持った人物だ。

 無職の古田にとって、職の推薦自体は願っても無いものであったが、古田には手紙の後半部分が気にかかった。毛唐を追い出すなどと企むことは、この社会では重罪だ。このような計画に参加して、ただで済むわけがない。古田は臆病であった。古田は少し迷ったものの、届いた手紙を丸ごと警察に持ち込み、不穏分子の存在をお上に通報した。

 通報を受けて、参考人の古田を引き連れて5、6人ぐらいの警察の集団は、手紙の送り主の家宅へ突入した。突入時点では、その送り主と仲間の一人が家の中にいたが、警察がどたばたと家宅に突入する間に、裏口から逃げ出してしまった。裏口から逃げた彼らは、裏口のすぐ近くにある穴倉に逃げ込んで警察の目をやり過ごした。彼らをとりのがしたことで警察は苛立ち、参考人の古田にきつくあたった。

(以上)

・おわりに

 ゆめにっきを書くこと自体が久しぶり。一時中断していて、長い間書いていなかったせいか、夢のディテールを思い出すことが出来なくなっており、だいたいの筋しか思い出せません。また夢を見たら書き起こすことを継続することで、記憶力を取り戻していきたい次第です。

 まぁ、そんな頻繁に夢を見るわけではないのですっかり忘れてしまうんですけどね…。

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