2026年2月16日

2026年 Steamゲー プレイリスト2

 前回までで9作品プレイしているので、ここの1作品目で10作品目


Carin







難易度「アルピニスト」で18時間かけてクリア。滑落は約95回、転落死は10回にのぼった。

ゲーム内容は、「Kami」という山をひたすら登るだけ。だが、それが不思議なほど面白く、常に緊張感がある。

操作は非常にシンプルで、両手両足の置き場所を選ぶだけ。しかし、この操作感が独特だ。基本的にはスムーズに登れるが、重心の概念やホールドの確実性、体勢の無理・無理のなさがしっかりシミュレートされている。無理な体勢で登ろうとすると、容赦なく滑落し、そのまま死に至ることもある。

滑落防止のために「ピトン」という固定具を設置できる。ただし回収は可能なものの、1回の登攀につき最大6回までという制限がある。特に長丁場になりがちな後半では「どこで使うか」という判断が重要になり、戦略性が生まれている。

「どう見ても無理だろう」という壁が何度も立ちはだかる。実際に何度も落ちる。それでも試行錯誤を重ねるうちに突破口が見え、登り切った瞬間の達成感は格別だ。

探索要素も魅力的だ。Kamiには原住民とされる「雲上人」の痕跡や、山を信仰する登山狂たちが超高所に築いた遺跡が点在している。また、高難度の山であるがゆえに、他の登山者が残した手紙や遺体も見つかる。寄り道しながらそれらを拾い集めていくのも楽しい。

サバイバル要素は程よいバランス。寄り道をしていると食料や水が不足しそうになり、オフにしようかと考えた場面もあった。しかし実際には、要所要所に補給地点が用意されている。たとえば幼子の像付近で食料が尽きかけたが、ヤギのいる場所へ戻れば栄養価の高い「ヤギのミルク」を確保でき、近くの畑ではトマトも手に入る。初見プレイではオンにして、緊張感を楽しむのがおすすめだ。

全体的なゲーム体験は素晴らしい。ただし、あえて不満点を挙げるなら二つある。
一つ目は、「どの体勢が危険なのか」が直感的に分かりづらいこと。滑落前には手足の震えや荒い呼吸といった警告はあるものの、クライミングの知識がないと事前判断が難しい。
二つ目はラストの演出。賛否が分かれる部分だが、全体がリアル志向なだけに、もう少し穏やかなまとめ方でも良かったのではと感じた。

総じて、没入感は圧倒的。気づけば1~2時間があっという間に過ぎ、それでもまだ登り続けたくなる。インディー作品でありながら売上はすでに30万本超(価格3400円)。1月発売ながら、2026年のGOTY候補と言われても不思議ではない完成度だ。

(追記)

△ボタン、またはQキーでクライミング中にスタミナを回復できる便利コマンドがある。その存在を知らず、知らず知らずのうちに縛りプレイをしていた。知っていれば、もっともスムーズにクリアできたかも。


Menace





とりあえず、アーリーアクセスでいけるところまでクリア。

「Battle Brothers」の開発元による、ターン制SLG。未だアーリーアクセスで、プレイ時点ではver0.6。

最高の作品になる予感に満ちている。登場する部隊、車両、メカはかっこいい。キャラクターは今回は固定キャラで、どれも個性的で一癖も二癖もありそうなキャラ揃いでイカしている。BBにあったスキル振りの悩ましい要素もある。

BBに比べて、キャラロスト等は易しい。ダウンしても即死せずに4ターンの猶予があるため、キャラクターが死んでしまうことはめったにない。今回はキャラが自動生成ではなく固有なので、ポンポン死なせられないからだろう。キャラロストが無いだけでもBBよりかなり易しい印象を受ける。

ただ、まだまだアーリーアクセスといった感はある。ミッションは繰り返しが多い。ダービーというキャラクター、レーダー、戦車砲などの一部の装備が強く、ある程度までチームが育ち切ってしまうと、敵の視野外から先制攻撃を加えるチキンな戦法を取ることで、ほぼすべてのステージが無傷で攻略できてしまう。

今の時点でもプレイして楽しいことは楽しい。だから、これからあのBBを作った開発がどれだけこの作品に熱を入れて、どんどん素晴らしさを積み上げてくれるか。それにかなり期待している。

まぁ、この手のものは完成までに1~2年はかかる。DLCも含めた完成形となると4年はかかるのではないか。この開発元は2017年のBBすら去年にアップデートしているぐらいの所なので、このMenaceも今の好評ぶりから行くと、4年、5年単位でのお付き合いになるかも。

The Case of the Golden Idol




単語特定系の推理ゲーム。オブラ・ディン号やギルド探求団へようこそ!のように、単語の特定と推理を楽しむゲーム。

まず、ゲームを始めると本当に推理だけを楽しめる硬派なシステムだと感じさせてくれる。ゲームのチュートリアルは最小限で、いきなり推理から始まり、エピローグまでずっと推理&特定が続く。よく推理ゲームである会話シーンでの導入など一切なく、内なる名探偵をずっと楽しませてくれる。

バニラは12ステージ構成になっていて、最初は何の脈絡もない殺人事件の謎を解いていくことになる。しかし、解いていくうちにその背景、暗躍する謎の組織、背景にあるストーリーが見えてくる仕掛けになっている。これが秀逸で、まさに推理の醍醐味を味わう事ができる。

ただ、英語で作られたゲームだけあって、英語で作られた暗号など、どうしても日本語に訳す過程で不自然になってしまうものもあって(DLC1のライオンの暗号など)、そこはやはり仕方ないかな、と思った。

黄金像の謎が解けていく過程、特にステージごとの点としての情報が繋がって線になっていく過程が、とってもおもしろかった。けっこう謎がハードコアで、ヒント機能を使ったり、システムを使った総当たりを使っちゃったところはあったけど、30分ぐらいあれでもないこれでもないと考えた末に答えが見えてくる体験はまさに推理モノで素晴らしい!

続編もあるらしいが、何かグラフィックが高精度化しているがヘタウマでファンタジーな雰囲気が失われている感があるし、みな面白いとは言っているが翻訳がひどく分かりにくいというレビューが多い。続編はまぁ今のところはいいかな。

MOCHI-O




ハムスターの殲滅兵器「もちお」を撫でて育てて国を守る終末国土防衛アドベンチャー…らしい。要は防衛ゲームとヴァンサバのようなインフレ的成長をかけあわせたゲームで、楽しい作品だった。ハムスターをなでなでできたり、ハムスターへのエサやりがあったりと、ドット絵の雰囲気もユニークで独特の世界観が光っている。500円ちょっとのライトな作品で、値段以上によくできていると感じた。

ファンタジスタ明日翔




「ユニフォーム交換」という体で、全員分の微エロCGがある。発想がすごい。


キャプ翼(キャプつば)ライクのサッカーギャルゲー。

個人的にキャプテン翼には思い入れというか懐古の情がある。というのも、親戚の家にあったゲームの中になぜかキャプテン翼V(ファイブ)があって、それを何度も何度もクリアしたからだ。キャプテン翼についてはV経由での情報を知らないし、原作も読んだことがなく、ゲームでもV以外は知らないが、それでもキャプテン翼というと懐かしく、Steamでこの作品がおすすめされてきて、キャプテン翼風のゲームと書いてあったとき、興味を惹かれた。

キャプテン翼のオマージュとしては、よくできている。キャプテン翼Vをやったときのあの光景、つまり、必殺シュートを空中で2人がかりで撃ったり、それをキャッチしようとしたキーパーがふっとばされたり、そのボールがネットを突き破ったり。または、必殺ボールがゴールポストに当たって、ボールが破裂したり。キャプテン翼あるあるをよく再現してくれている。

ギャルゲー、キャラゲーとしても、とりわけ優れているのではないかと思う。キャラクターは「サッカー」という枠に敢えてとらわれず、海賊、アンドロイド、キョンシー、忍者などの様々なキャラクターがどんどん出てきて、楽しませてくれる。キャラクターが20人以上はいるわりに、ボイスはフルボイスですべてについていて豪華だ。グラフィックの面でも、それぞれのキャラクターにお色気CG、吹っ飛ばされたときの破れ演出が用意されており、微エロ要素も満載されていて、本当に豪華。

吹っ飛ばされるとユニフォームが脱げる、というおバカ感

白いラインがある規制版の方が正直、エロチック

一方で、キャプつばライクの「サッカーゲーム」としては、ちょっと難易度が易しすぎて拍子抜けだ。毎試合まいしあい、5-0等の大差で勝ててしまうから、歯ごたえに欠ける。ゲームをやっているとそのうち気付くと思うが、敵味方ともにパス直後に無敵時間(敵にボールを取られない時間)がそれなりにある。その無敵時間を利用して、「パス→無敵時間に前に進む→パスカットされない位置にパス→無敵時間に前に進む…」を繰り返せば、たいてい余裕で勝ててしまう。

このあたりを調整して、もっと歯ごたえあるゲームだったら良かったな、と思う。特にキャプつばライクの場合、負けたとしても何も失わずにレベルアップしてから再挑戦できるのだから、負けのリスクは少ない。少なくともたまに負けるぐらいの難易度はあっても良い。「負けたからこうしようか、いや、ああしようか」という試行錯誤の体験も、ゲームのスパイスだからね。

ただ、「ギャルゲー」としては、難易度を簡単な方向に振り切るというのはよく見られる。ギャルゲーを求めているユーザーはゲームで苦戦することなど求めていないから、そういう易しすぎる調整はギャルゲーとして見た場合は理解できる。結局、ギャルゲーに比重を置いているということなのだろう。

全体としてキャプつば風のキャラゲーとしては本当に豪華な出来ばえだし、ノーストレスで進んでいくライトなギャルゲーとしては、良い出来だと思う。




2026年2月7日

2026年 Steamゲー プレイリスト

 

Slot & dungeon


評価の高いスロット式ローグライク。

個人的には、あまり刺さらず。その理由は、1.スロットにあまり魅力を感じない、2.目押しが全くできないからしたくない、というところ。目押しなしのナイフよりも目押しありの大剣が強いので、結局、大剣で目押ししていくゲームになりがちかな、と思った。

ただ、個人的に好みではなかっただけで、出来自体は良いと思う。

One Turn Kill



話題になったカードゲーム。

タイトル通り、「1ターンでキルしなければならない」。できなければ即敗北だ。ユニークなのが、「コスト=ドロー枚数」というシステム。コスト3のカードなら、3枚引く必要がある。通常のカードゲームではカードをドローすればするほど有利になるが、本作ではその価値が逆転している点が斬新だ。デッキが尽きた後のシャッフルはないため、残りのデッキ枚数がそのままマナ残量になる。

個人的な攻略としては、中盤までは「過負荷カードなどを基本攻撃カードに変換し、そこに攻撃力アップのバフを重ねたうえで一気に攻める」という戦略を取っていた。しかしこの方法では行き詰まり、終盤は“ボクシング”を始めることで(!)、一気にラスボスまで突っ走ることになった。

最近はロープライスでも異常なほどのボリュームを持つゲームが多く、それに慣れてしまったせいか、クリアしたときは少し物足りなさを感じた。ただし、価格を考えれば内容は十分に見合っているだろう。

The Last Starship





名作『Prison Architect』を生み出したスタジオの最新作。
宇宙船を自分で設計し、輸送・採掘・ガス収集・戦闘などを行うシミュレーションゲームだ。

採掘専用船やガス収集船、産業施設を詰め込んだ船などを自由に設計でき、自分で考えた構成が機能したときの楽しさはしっかりある。試行錯誤しながら船を作り上げていく過程は、なかなかに楽しい。

一方で、気になる点もいくつかあるので、以下に挙げる。

・翻訳のクオリティが低め
最近ではあまり見かけなくなった、「だいたい意味は分かるが、ところどころ意味不明になる」タイプの翻訳が目立つ。日本語未対応よりはましだが、UIにも不自然な表現が残っており、手探りで理解しながら進めなければならない場面がある。

・世界の広がりを感じにくい
基本的に、最初に提示される一枚のマップがほぼすべてで、世界の広がりに欠ける印象を受ける。シナリオによって行けるエリアが増減することはあるものの、同じ場所を往復するだけになりがちだ。
「宇宙」というテーマから期待するスケール感は薄く、狭いエリアをぐるぐる回っている感覚が強い。たとえば『StarSector』のような宇宙ゲームと比べると、その差はかなり大きく、箱庭感が「宇宙」という題材と噛み合っていない。

・シナリオの物足りなさ、未完成感
メインシナリオ自体は存在し、海賊船の追跡や宇宙生物の繁殖調査、ブラックホールに囚われた人物の救出など、題材は悪くない。しかし、ある程度進めると唐突に終わってしまう。極端に短いわけではないが、もう一段階欲しかったと感じる内容で、消化不良感が残る。

一方、産業要素には可能性を感じる。『Factorio』のようなコンベアやローダーが存在し、自動化も視野に入る。産業関連のシナリオでは要求される工程がそれなりに複雑で、ここはやり込みの余地がありそうだ。

また、宇宙船を手動操作できたり、他の船とドッキングできたりと、「宇宙もの」ならではのロマンを感じられる要素も用意されている。

「あの名作を作ったスタジオの新作」という期待値で見ると肩透かしに感じる部分はある。底の浅さや広がりのなさは否めないが、このジャンルのゲームとして見れば、全体的にはそこそこの出来だと思う。

三国志8Remake with PK





KOEIの『三國志』シリーズ最新作であり、『三國志8』のリメイク作品。
本シリーズには、『三國志14』のような「君主プレイ」の系統と、『三國志13』のような「全武将プレイ」が可能な系統の2つがあるが、本作は後者にあたる。

そのため、純粋な戦略シミュレーションというよりは、戦略ゲームを下敷きにした「三国志世界を舞台とするロールプレイングゲーム」を楽しむ方向性の作品となっている。

この作品の良いところを3つ挙げる。

・圧倒的なボリューム
シナリオは三国志の全時代を網羅し、ほぼ1年刻みで50以上用意されているため、好きな時代・局面から遊び始められる。

登場武将は1000人以上にのぼり、全員に固有グラフィックが用意されているのはさすがの一言だ。女性についても、架空の娘キャラクターが8人追加されており、過去作で問題になりがちだった「時代によっては結婚相手がいない」という点が解消されている。このあたりは、ややギャルゲー的な味付けとも言える。

また、列伝の内容も充実しており、出会った人物の列伝を読むだけでも楽しい。たとえば「陣地が鹿に壊されたことが原因で討死した人物」など、思わぬ発見があって読み物としても面白い。


・ 人間関係と連携システム
武将同士の絆は「相生(共鳴)」として相関図で可視化され、平時には連携ボーナス、戦闘中には強力な連携攻撃が発動する。

これにより、単なる能力値だけでなく、「誰と関係を築くか」というロールプレイ的な戦略性が生まれ、お気に入りの武将と自分だけの人脈を作っていく動機付けになっている。


・「宝珠」システム(PK追加要素)
PKで追加された「宝珠」によるスキルツリーで、時間をかければ、どの武将でも着実に成長させることができる。悪漢ツリーで暗殺に特化するも良し、武人ツリーで一騎打ちの達人を目指すも良し、一般武将ツリーで地道に能力値を伸ばすも良しと、ロールプレイに華を添えてくれる。

逆に、悪いところは次の3点だ。
・戦略ゲームとしてのバランスの弱さ
本作はあくまでロールプレイング寄りの作品であり、戦略シミュレーションとして見るとバランスは甘い。最善手を選び続ける効率プレイをすると、難易度が一気に下がってしまう。

たとえば、強力な武将と義兄弟になれば容易に引き抜きが可能で、連携攻撃もゲームバランスを壊しかねないほど強力だ。さらに、修養や鍛錬を続ければ、宝珠システムの影響もあり、どんな武将でも超一流に育ってしまう。

そのため、史実に即した人間関係に縛るなど、プレイヤー側でロールプレイ的な制限を設ける工夫が求められる。効率最優先のプレイを楽しみたい人には、あまり向いていない。

・繰り返しが多く、リプレイ性に欠ける

武将との交流やイベントはパターンが少なく、繰り返しが目立つ。どのプレイでも交流、戦闘、育成の流れは大きく変わらないため、1周目は楽しいが、2周目以降は新鮮味が薄れていく。

特に、子ども関係の繰り返しの多さは残念。子どもは本来ロマン要素なのだが、ひとたび子どもができると同じような子育てイベントが10年以上にわたってずっと現れてテンポが悪くなってしまう。

・発展性の無さ
KOEI作品全般に言えることだが、PK発売後は大規模なアップデートが期待しにくく、MODによる拡張もない。単調さを改善すれば化けそうな要素が多いだけに、この点は惜しい。

全体として、本作は「戦略シミュレーション」としての深みよりも、「三国志の世界で一人の武将としてどう生きるか」というドラマ体験に特化した作品だ。総じて、特定の武将に肩入れして「自分だけの三国志」を楽しめる人に向いている。

私は、けっこうそのタイプなので、特に1周目はかなり楽しめた。


私の初回プレイでは、臧覇という、徐州の賊から曹操の配下になった人物を選んだが、これがめっぽう楽しかった。彼はゲーム的には呂布の配下になっているが、実質は独立勢力の頭領であり、なんと呂布を撃退したこともあるツワモノだ。彼をプレイヤーキャラに選び、呂布滅亡後にその残党を引き連れて賊になるというロールプレイをした。

脳筋ゴリラの呂布の娘を一騎打ちで「わからせて」嫁にしたり、呂布を亡くして傷心の貂蝉もついでに配偶者にしたり、配偶者にしたわりには会話が全然弾まずに「呂布に操を立てている貂蝉」の感じが出たり、たまたま出くわした司馬懿をスカウトしにいったらかなり相性が良くてすんなりと仲間に出来たり、「悪の娘」と呼ばれる孤児も配偶者という形で保護したり、戦場で劉備と出くわして何故か恨まれる関係(相克)になったり…。


最初はただの賊だった臧覇軍も、クリアする頃には大勢力とすら正面きって戦える華やかなメンバーとなっていて、達成感もひとしおだった。相関図も賊が似合う義理が低く悪人が揃っているのが良い。

このように、三国志でのロールプレイを楽しむ、というのにはとっておきの作品だ。


ギルド探求団へようこそ!





インタビューや事件記事を元に各パーティの構成、生死、ランクを推理する論理パズル。(休憩時間も込みで)6時間ぐらいで全クリ。クリアした時はもっとこの世界に浸っていたかったと思った。解くのが気持ちよかった。

日本語で作られた日本人のための特定ゲームだというのが嬉しい。『Return of the Obra Dinn』以来、文章を読んで情報を特定するゲームは海外でも作られているが、このタイプのゲームは言語依存度が高いから、よっぽど翻訳がしっかりしていないと日本人には向いていない。日本語で日本人の感覚にあった質の高い特定ゲームは希少で、ありがたい。

公式を見たら、すべて解くまでに3~5時間と書いてあって、そんなに早く解けるのかと思ったが、自分の場合、けっこう重要な情報に最後まで気付かなかったため、そこに気付けるかで大きく分かれると思う。(その匂わせは確かにあったが、現在に至るまでに欠落したのかと勘違いし、他の要素からその要素を判断するのも推理要素だと勝手に思いこんでしまった)

ただ、それに気付かなくてもだいたい候補は絞れるし、システム的に総当たりできるから、私のように重要な情報に気付かないままクリアすることも可能で、そのおかげで全体的な難易度はそんなに高くないと思う。

しかし、クリアして思うけど、このギルド、どう考えてもブラックギルド!

消えたリリーと呪いの館




『ギルド探求団にようこそ!』と同じ作者による、特定系の推理フリーゲーム。事前に「ホラー要素あり」「驚かせ要素あり」と注意書きがあるが、ホラー要素はかなりライトでホラーゲームではない。

本作を知ったきっかけはSteamのレビューで、「『消えたリリーと呪いの館』と同程度の難易度」と評されていたことだ。『ギルド探求団~』が面白かったため、本作もプレイしてみることにした。

物語は、少女たち(と彼女たちを助けに向かった大人)が魔物に誘拐されたところから始まる。主人公はリリーの父。魔物をワンパンできるゴリラだ。館にたどり着いて魔物を倒すものの、少女たちはすでに魔物へと変えられてしまっている。しかも、人間に戻す薬は一つしかない。そこで主人公は、記憶を一部のぞき見る能力を使い、魔物たちの正体を特定し、その中から娘リリーを見つけ出そうとする――という設定だ。

プレイしてまず驚いたのは、RPGツクールMV製でありながら動画が挿入されていること。しかも後から見返すことができ、シークバーまで備わっている。人物リストやメモ機能も搭載されており、推理を補助する仕組みが丁寧に用意されている。MVでここまでできるのかと素直に感心した。

推理面は『ギルド探求団』同様にしっかりしていて、動画内の情報やリストの内容を丁寧に拾っていけば、きちんと論理的に解ける構造になっている。前作で見落としていたギミックも登場するが、今回はすぐに気づくことができた。トリックも、種明かしを聞けば「なるほど」と納得できるもので、意外性と説得力のバランスが取れている。

自分のプレイでは、すべて明快に理解できていたわけではないが、ノーヒントでトゥルーエンドまで到達することができた。真実から見え始めてから振り返ってみれば、(以下、ネタバレのため白文字)最初の動画のセールスマンの言動は、確かにおかしい。第一声が「お父さんかお母さん、いますか?」だが、なぜかそこに子どもがいること前提で話しかけている、親が不在かどうかを確認しようとしている。プレイヤーが序盤に見る情報に秘密が隠されていて、後から見ると別の意味が見えてくるというのは定番だが、やっぱりおもしろい。

フリーゲーながら、楽しめる作品だった。


鏡のマジョリティア



「まったくルールがわからないカードゲーム」のルールと、「まったく聞いたことのないカードゲーム用語」の意味を推理していく推理ゲーム、かつカードゲーム。フリーゲーム。『ギルド探求団~』、『消えたリリーの呪い~』と同じ作者。

まず、アイデアが素晴らしい。カードゲームのルール把握の過程をまるっと推理ゲームに仕立てたのは斬新。途中で自動化されるまでは、どこに何のカードを出すのか、どのボタンを押すのか、それすら分からないし、本当に探りさぐり未知のゲームに挑戦するワクワクが楽しめる。

また、この作者の他のゲームもそうだったが、推理補助が優れている。右に未知の単語一覧が表示され、そこにはメモできるし、過去にその単語が使われたところだけ表示させることもできる。途中で、ノートというゲームのルールを描いたイラスト付きノートが解放され、そこの空欄になっている部分に単語を当てはめて、情報を整理させるのも上手い。ノートを埋めていくこと自体に楽しみがあり、プレイヤーの自然な情報整理にもなっている。

推理以外にも、ふつうにカードゲームとしても楽しめる。このカードゲームは、積み込みというイカサマができてしまうゲームだが、そのイカサマを前提として、相手の手に合わせてどうデッキを組むかということも論理パズルとなっている。

カードにもちょっとストーリーがあって、カードを集めていくと隠されたストーリーが見えてくるのも一興。例えば、「新人冒険者ガゼル」というカードがあるが、彼が成長した姿のカードも他にいくつかあって、裏にあるストーリーを感じさせてくれる。

これもまた楽しめた。これはフリーゲームなのだが、『ギルド探求団~』よりもボリュームがあったと思う。

決戦前のヒトリ



『ギルド探求団~』、『消えたリリーの呪い~』と同じ作者のフリゲー。カップル推理ゲー。

テーマは新規性があって良いと思うが、同作者のかなり昔の作品だけあって、前述3つほどではなかった。なぜか、と作者の後の作品と比べて考えてみると、次のようなことかと思う。

1.推理の難易度が低く、すぐ終わる
2.UIのオリジナリティが他の作品に比べてそこまでない

1については、3周目で全部当てられた(1周は演出なので、実質2周目)し、探索でヒントを見つけたらすぐ分かってしまう。2はツクールそのままの部分が多く、他に比べて目新しさがない。

逆に言えば、この作者の他の作品は推理部分がしっかりしてるし、推理補助などのUIも独自性があって優れているところが素晴らしいんだな、と思った。




2026年1月11日

2026年 同人ゲー、プレイリスト

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