前回までで9作品プレイしているので、ここの1作品目で10作品目
Carin
難易度「アルピニスト」で18時間かけてクリア。滑落は約95回、転落死は10回にのぼった。
ゲーム内容は、「Kami」という山をひたすら登るだけ。だが、それが不思議なほど面白く、常に緊張感がある。
操作は非常にシンプルで、両手両足の置き場所を選ぶだけ。しかし、この操作感が独特だ。基本的にはスムーズに登れるが、重心の概念やホールドの確実性、体勢の無理・無理のなさがしっかりシミュレートされている。無理な体勢で登ろうとすると、容赦なく滑落し、そのまま死に至ることもある。
滑落防止のために「ピトン」という固定具を設置できる。ただし回収は可能なものの、1回の登攀につき最大6回までという制限がある。特に長丁場になりがちな後半では「どこで使うか」という判断が重要になり、戦略性が生まれている。
「どう見ても無理だろう」という壁が何度も立ちはだかる。実際に何度も落ちる。それでも試行錯誤を重ねるうちに突破口が見え、登り切った瞬間の達成感は格別だ。
探索要素も魅力的だ。Kamiには原住民とされる「雲上人」の痕跡や、山を信仰する登山狂たちが超高所に築いた遺跡が点在している。また、高難度の山であるがゆえに、他の登山者が残した手紙や遺体も見つかる。寄り道しながらそれらを拾い集めていくのも楽しい。
サバイバル要素は程よいバランス。寄り道をしていると食料や水が不足しそうになり、オフにしようかと考えた場面もあった。しかし実際には、要所要所に補給地点が用意されている。たとえば幼子の像付近で食料が尽きかけたが、ヤギのいる場所へ戻れば栄養価の高い「ヤギのミルク」を確保でき、近くの畑ではトマトも手に入る。初見プレイではオンにして、緊張感を楽しむのがおすすめだ。
全体的なゲーム体験は素晴らしい。ただし、あえて不満点を挙げるなら二つある。
一つ目は、「どの体勢が危険なのか」が直感的に分かりづらいこと。滑落前には手足の震えや荒い呼吸といった警告はあるものの、クライミングの知識がないと事前判断が難しい。
二つ目はラストの演出。賛否が分かれる部分だが、全体がリアル志向なだけに、もう少し穏やかなまとめ方でも良かったのではと感じた。
総じて、没入感は圧倒的。気づけば1~2時間があっという間に過ぎ、それでもまだ登り続けたくなる。インディー作品でありながら売上はすでに30万本超(価格3400円)。1月発売ながら、2026年のGOTY候補と言われても不思議ではない完成度だ。
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