Ultimate General: Civil War(以下、UGCW)は非常に面白いゲームだ。南北戦争を題材にしたRTSで、トータルウォー・シリーズやヴァーレントゥーガのようなタイプのRTSにハマる人ならおそらくハマる、そんなゲームだ。
しかし、南北戦争という題材の(日本での)どマイナーさに加え、日本語は未対応。日本人プレーヤーは非常に少なく、日本語の攻略情報はほぼない。
そこで、プレイ中に気づいた部分などについて日本語で書き残し、日本語の攻略情報を増やすことにした。あと、アップデート待ちの間にゲームシステムを忘れた時の自分用。
なお、例えば「70%以上のカバーの、カバーボーナスを減らす」などのゲームバランスに関するアップデートが行われる可能性があるので、ここに書いてある情報は陳腐化するかもしれません。あしからず。
キャンペーンモードを始める前に
・「Fixed Enemy Strength」モードについて
キャンペーンモードの最後、難易度選択のところに、「Fixed Enemy Strength(以下、FES)」のチェックボックスがある。「Fixed Enemy Strength」を直訳すると「固定された敵の強さ」で、チェックボックスにチェックを入れてプレイすると、敵軍の強さ(兵数、兵の練度、装備している武器)が一定に固定される。その強さについては、史実の強さに準拠しているとか。
逆に言えば、このモード以外では敵の強さが大きく変動する。その変動については、最後のところで述べる。一応、ネタバレっぽい要素もあるし。
また、FESモードはイージーモードにチェックボックスがあるが、イージーとは一線を画しており、必ずしも他の難易度よりも簡単なわけではない。特に、序盤のシナリオでは、通常のものよりも難しいシナリオもある。
なお、自分は「Fixed」を「修正された~」の意味だと勘違いしており、その間違いに気づくまでこのモードがどういうモードなのか、さっぱり分からなかった。「修正された敵の強さ」って意味不明やん。
戦場での部隊運用について
歩兵(Infantry)
・散兵を分離しよう
このゲームでは、Tボタンで歩兵から散兵(Skirmishers)を分離できる。戦闘開始直後の偵察に、歩兵から散兵を出して使うと便利だ。不要になれば、元の歩兵部隊に戻すこともできる。
また、敵側面へ回り込む部隊が足りない場合などにも、この分離は使える。例えば、1vs1の遭遇戦になったとしたら、事前に兵を分離しておき散兵を敵側面に回すことで、同数でも勝てる。
なお、この歩兵から分離した散兵部隊は通常の散兵と同じく常に走ってくれるが、カバー値で得られるボーナスや銃の質などでは、どうも正規の散兵部隊よりは劣るようだ。
・重要なときは走らせよう
忘れがちだが、歩兵はRボタンで走らせることができる。撤退や重要地点の確保、他部隊の支援などで急ぐ必要があるときは、Rボタンを押して走らせよう。
・撤退するときは撤退(Fall back)コマンドを使おう
手動で敵前撤退させると敵に後ろを見せることになるので、そこで射撃をされて敗走することがある。一方で、撤退コマンドを使うと前を向いたまま撤退してくれるので、そうした事故が起こりにくくなる。この点は気づきにくいと思うし、自分もなかなか気づかなかった。撤退するときは手動で撤退させず、Fボタンを押して撤退コマンドを使おう。
また、白兵戦中に撤退をさせたいときにも、手動で後ろに移動させようとしてもダメな時でも、このコマンドを使うと撤退してくれるような感じもする。白兵戦で優勢な余り、敗走する敵に釣られて味方が前方に突出する場合があるので、そんな時にはFボタンを押してみるといいかもしれない。
・勝手に動かないように固定(Hold)しよう
このゲームでは、プレイヤーの指示がなくとも歩兵が勝手に動くことがある。
この勝手な動きには二種類ある。一つは、「重なり解消」の動きで、部隊同士が重なり合っている場合に整列しようとして起きるもの。もう一つは、「ターゲット変更」の動きで、突撃してきた敵や横を通る敵にターゲットを変更して起きるもの。これらの動きによって敵に側面を晒すことがあるので、必要ならば、守備(Hold)の指示を出そう。
それでも、Holdは万能というわけではなく、「重なり解消」で勝手に動くときは固定していても動くので、そもそも部隊同士が重ならないように配慮が必要だ。
・突撃(Charge)は慎重に
敵に突っ込ませるときは、よくよく慎重にしよう。突撃して自軍と敵軍が接触すると、白兵戦(Melee!)状態になるが、市街地などではない限りはこの時の歩兵は非常に脆弱だ。もし、敵歩兵の援護射撃が白兵戦中に飛んでくると、手痛い被害を受けてしまう。突撃後に斉射を受けそうな場合は突撃しないようにする、他の部隊にも突撃して援護射撃できないようにする、などの工夫が突撃時には必要だ。
とはいえ、シナリオによっては陣地攻略のために無理やりにでも突撃しなければならない。そんな、どうしても「犠牲」が必要なときはある。その時は安い銃を持った「死んでもいい」部隊を選んで使おう。
・防御陣地を過信しない
シナリオによっては防御陣地(Fortification)があり、そこに部隊を配備して高い補正を受けながら防御ができるようになっている。しかし、これを過信してはいけない。役立たず、それどころかそこに部隊を配置することで不利になる防御陣地がわりとある。
上のスクショは、合衆国シナリオ最初のマップ。ここに(相手にとって)役立たずな防御陣地がある。橋のすぐ北の赤の連合国が籠っている土嚢の防御陣地だ。一見、この陣地は連合国側を撃ちあいで有利にしているように見えるが、ここに籠った敵部隊はカバー値100%の市街地から複数の部隊に撃たれるようになっており、プレイヤーに有利に働いている。このような籠ると不利な陣地が、シナリオで「これを守備に役立ててください」とばかりに配置されていることがわりと多い。防御陣地を使うときは、マウスカーソルを合わせてカバー率を見てみて、本当にそれが有利かどうか、見極めてから使いたい。
(防御陣地の弱さ、特に敵に囲まれるような陣地の余りの弱さには公式にも報告されているらしく、パッチによって強くされることがある。今後のパッチによっては、これらの問題はなくなるかもしれない)
散兵(Skirmishers)
・騎兵(Cavalry)
・安易な突撃は避けよう
騎兵で偵察中に、敵の砲兵を発見したとする。一般的なRTSでは騎兵はたいてい砲兵に強いので襲い掛かるチャンスだが、現verのUGCWではそうではない。突撃中の近距離砲撃で、もしくは近くに敵軍が隠れていれば敵の援護射撃で、逆に敗走する可能性すらある。他ゲーの感覚で騎兵を突撃させないようにしよう。
他RTSの感覚で砲兵に騎兵を突っ込ませて、何度、高価な銃もろとも騎兵部隊を全滅させたことやら。
砲兵(Artillery)
・なるべく近距離砲撃を使おう
他のRTSの印象で、砲兵とは「遠距離から敵を叩くもの」と考えてしまいがちで、自分もプレイし始めはそうだった。
しかし、遠距離の敵に砲弾を浴びせたとしても、UGCWではさほど効果がない。確かに、遠距離砲撃でも弾薬を打ち尽すまで撃てば、100killぐらいはできるが、歩兵1部隊1500人~2500人なのであまり役に立っているとは言い難い。
UGCWでは、砲兵は近距離で使うものだ。例えば、攻勢時、陣地に籠っている敵に対して、カバーの中から近づいて近距離砲撃を浴びせる。守勢時、歩兵の後ろに配置しておいて、敵が突っ込んできたところに一撃を食らわせる。殺傷数もそうだが、敵の士気に与えるダメージも大きく、役に立つ。
上のスクショを見てもわかるように、近距離で敵に砲弾をぶち込めば、最初の短い合衆国シナリオでも700killはとれる。近距離で砲弾を浴びせられるような配置・運用しよう。
キャンペーンモードの要素について
・キャリアーポイントの振り分けは、「Army Organization」に注意
・「Reconnaissance」に振り分ける意味
「Reconnaissance(偵察)」は、相手の編成が分かるだけなので無意味にも思えるが、4まで上げると、戦闘中に現在の戦力差が表示されるようになる。これによって、シナリオ中に敵が援軍を投入してきたタイミングが分かったり、現時点での相手の兵力差がリアルタイムで分かるので、全面撤退や全面攻勢の判断をする際に非常に便利。
また、「Fixed Enemy Strength」モードではない通常のモードでは、自軍の編成を考える際に非常に重要になってくる。というのも、通常モードでは前述したように自軍の規模がある一定程度を超えると、その程度に応じて敵軍の規模が変わってくるため、シナリオ開始前に「敵軍を増やさないぎりぎりの規模」に自軍を編成するのに役に立つ。
部隊の編制
・弾薬(Supply)の購入を忘れずに
存在自体がとっても薄いが、各軍団には「Supply」の概念がある。この量で、戦闘中に荷馬車のユニット(Supply Wagon)が運んでくれる弾薬量が決まる。会戦を終えると事前に割り当てた分まで自動的に補充されるが、荷馬車を戦場で奪われると減ってしまう。会戦中に荷馬車を奪われたら、補充し直そう。
・砲兵部隊の砲数は少なくて良い
砲兵の場合、砲兵の数と殺傷力は単純に比例しない。100人(4Gun)と200人(8Gun)では、1.2~1.3倍ぐらい殺傷力に差が出るが、それ以上だと殺傷力に差が無い。それよりも砲の質が殺傷力を左右する。砲数を増やす必要はない。
それどころか、砲数の多さはデメリットにすらなる。下手に大部隊にすると、高い階級の将官をつけなければペナルティが付くようになり、ベテラン砲兵隊の砲をより質の高いものに変えるときにも砲数の多さが邪魔になるからだ。なにより、通常のモードであれば、敵の砲数も増えてしまう。
この仕様は修正されるかもしれないが、現時点では砲数はそこそこにしたい。自分もこのことを知るまでは目一杯の砲を備えた砲兵部隊を作っていたが、間違っていた。
・部隊の昇進について
自分の好きにするのが一番。
ただ、砲兵の最初の昇進に選択肢としてある「LOGISTICS」はバグにより効果を発揮しません。「Ammo +50%」と書いてあるので、大半の人はこの昇進を選ぶと思いますが、現時点では他の昇進にした方が良いです。
https://www.youtube.com/watch?v=vp9iFzkZh18
敵軍の強さの変動について
「Fixed Enemy Strength」モードでない限り、このゲームにおいてはミッション開始前の自軍の規模や装備によって、敵軍の規模や装備が変化する。その変動のメカニズムについて、大まかなところを箇条書きにする。
なお、このメカニズムを知っていないと、「Legendary」の難易度は到底クリアできない。
・旅団数や師団数は増減しない。
変わるのは旅団の中身のみで、旅団数や師団数は増減しない。
・敵軍の兵員数、練度、装備は、自軍の兵員数、練度、装備にそれぞれ対応して変化する
自軍(戦闘に参加しない軍団も含む)の規模が増大すれば、敵の各旅団の規模も増大する。自軍の装備の質が上がれば、敵軍の装備の質も上がる。自軍が経験を積めば、敵軍も経験を積む。
・兵種(歩兵、散兵、騎兵、砲兵)ごとに変動の対象になる。
自軍の歩兵が増えれば、敵軍の歩兵も増える。しかし、散兵、騎兵、砲兵は増えない。他についても同様で、自軍の散兵の装備が良くなれば敵軍の散兵の装備が良くなり、味方の騎兵の練度が上がれば敵軍の騎兵の練度も上がる。それぞれ別の枠で扱われる。
また、騎兵は装備によって部隊の性質が変化する(射撃向きか、近接向きか)が、それは全く無視して装備が変化する。つまり、「このミッションの初期配備は近接用の騎兵だから、変動した後も近接用の騎兵になる」とか、そんなことはない。
すなわち、一兵種だけにやたらと金をかけて強化するのは不利です。
ミッション毎に下限が違い、敵の装備がとんでもなく良いミッションもある。
敵の強さの上限は理論上存在する(一旅団あたりの兵員数の限界など)が、プレイヤーがプレイ中にその上限を突破するほどの軍団をそろえることは、チートでも使わない限り無理なので、実質的に上限はない。
ありがとうございます。
返信削除参考になりました。
砲兵隊のammo50%がバグだとは気づかなかった。