2015/6/15
ゆめにっき。
あらすじ
村(鳥瞰・RTS)→教会(俯瞰・RTS)→超高層ビルの上のゴリラ→転落→教室→エレベーター→「D」というオフィス→エレベーター乗り間違い→「D」
・はじめに
前のブログでは見た夢を文章にして垂れ流していました。夢を描写するのは、記憶を取り出す訓練にちょうど良いらしいので、訓練のために始めたのだと、覚えがあります。また、私の場合、普通の文章を書くのも他人より遅い面があるので、文章を書く訓練としてもやってましたね。
それらが訓練として効果があったのかはともかく、私は久方ぶりに珍しい夢を見ることが出来ました。しかも、結構長い夢を見ました。こういうことは滅多にないし、まぁ、久しぶりに夢を文章に起こしてみようかと思ったので、文章にすることにしました。
・最初の村
まずは2DのRTS風の画面から始まる。
鳥瞰型の2D描写の村がある。村は、荒廃した中世風の村でRPGに出てきそうな村だ。この村は荒廃しているのにまだそうではないのだが、亡霊が周囲の村々を侵略しており、ここにもじきに攻めてくるだろう。そして、時期が遅れれば遅れるほど相手は強くなって自分の手に負えなくなる。
私は何故だかそのことが「分かっている」
その村には軽歩兵、弓兵などがいる。村人を武装させたような、軽武装の兵士たちだ。。武器は剣と弓を持っているが、服装は村人だ。合計で十数人ぐらいの彼らを率いて、夜の街へ討伐へ向かう。
・教会のある街
街の端にある教会に到着した。教会はかなり荒廃している。夜なので暗く、薄気味悪い。
画面が固定されて、また俯瞰型のRTS画面になっている。教会は薄暗いが荘厳なステンドグラスの○、□状のものが付いた立派なものだ。左手奥はRTS的な「視界外」なのだが、墓場になっていて、西洋式の墓場が並んでいる。
指揮下の軽歩兵、弓兵を移動させる。教会前の鉄門は開いた状態にあるのでくぐらせ、教会の正面扉の前に全ユニットを移動させる。そこから、一人だけ軽歩兵を斥候にして墓場の方に向かわせる。
すると、それに反応したかのように墓場から次々と骸骨兵が湧いてきた。骸骨兵は剣を持っていたり、弓を持っていたりする。弓はてんで効きそうにない。そのまま戦闘状態になり、軽歩兵と弓兵を戦わせる。弓は効いていなさそうだが、軽歩兵の活躍によって、結構な数の犠牲を出しながらもなんとか勝ち切る。
周囲の安全をとりあえず確保したので、注意深く教会の扉を開けた。
・ゴリラの胸に飛び込め
扉を開けた瞬間、それまでのRTS画面は消えていた。その代りに、私の身体があり、異様な場所に立っていた。それまでのゲーム的画面とは異なっていたが、あえて例えるならFPSのような視点になっていた。
何よりも変わっていたのは、その奥は超高層ビルの最上部で、幅が5mほどしかないところに背丈数十mほどの巨大な身体を持つゴリラがそのいて、こちらを見て満面の笑みを浮かべていることだ。今、私が立っているところは白い安定した場所で、少しそこから出ると、かなりの上空で風が激しく吹いている。ゴリラと私の間には浮遊ポッドのような宙を浮かぶものが三つある。
私はなぜか目の前奥にいる超巨大ゴリラがラスボスだと感じていた。そして、そのラスボスは「お前に勇気があるのなら、私の所まで飛んで来い」と満面の笑顔で、その両腕を私を歓迎しているかのように大きく開いて待ち構えている。黒く巨大なゴリラと、その威容に似つかわしくない笑顔とポーズに、不思議なものを感じたが、私はそのゴリラの呼びかけ通りにゴリラの下に飛び込むことにした。
ゴリラの所まで飛ぶべく、浮遊ポッドの上を進んでいく。まず、今いるところから一歩軽くジャンプして浮遊ポッド一つ目に乗る。これは容易かった。周りを見渡すと、強風が吹きすさぶ高地で、下は雲がかかっていて見えない。次の一歩を踏み出す。
一つ目の浮遊ポッドから二つめの浮遊ポッドまでは大股を開けば乗れるぐらいの距離だったので軽く大股を開いて二つ目に移動する。三つめのポッドまではジャンプしなければ届かない距離だったので、軽くジャンプして飛び移る。問題はここからだ。三つめのポッドからゴリラが両腕を開いてまっているビルの最上部までは勢いをつけてジャンプしてもギリギリ届かないぐらいの距離がある。
その時、強風が吹き上げる。私は思わずそれに煽られてバランスを崩してしまって、後ろによろける。幸い大事には至らず、後ろのポッドによろけながら戻ることが出来た。それでまた三つめの浮遊ポッドに戻ったのだが、一度バランスを崩したこともあって、どう考えても飛べる気がしないような気がしてくる。ゴリラは依然として笑っている。しかし、そこまで飛び移れる自信が無い。恐怖がこみ上げてきて、視界も揺らぐ。だが、前に踏み出さなければどうにもならない。
意を決めて、浮遊ポッドの後ろの端にしゃがみ、陸上のロケットスタートの要領で飛び上がり、思いっきり両足でジャンプした。野球選手のヘッドスライディングのように頭から思いっきり突っ込んで手を伸ばしたが、案の定、手が届かずにそのまま落下していった。
落下している間、満面の笑顔だったゴリラが「やはり、お前ではその程度だ」というような顔で見下していたように思う。
・超高層ビルの階段
落下したとはいえ、死ぬわけではない。現実ならぐちゃぐちゃの肉塊となって即死しているほどの距離は落ちた。少なくとも十秒以上は落下していたが、それでも身体が一時的に動かなくなった程度で、死とは程遠かった。私はすぐに起き上って、周りを見渡すことにした。
私が落ちた場所は超高層ビルの屋上、といったところだ。先ほどのゴリラがいた場所はタワーの先端部のようなところだったが、今いる場所は少し広さがある。近くに清掃員用の扉がある。そこに近づいてドアを開ける。すると、中はこじんまりとした階段の連続だった。一般人が立ち入るところでは無く、あくまで従業員が昇降に使うための階段という感じで、薄暗く汚れている。
ここが唯一の降りる手段だと思ったのでその階段を少し降りると、いかにも清掃員といった感じの青色の清掃服を着ている白髪の老人が立っていた。私はあちらにとっているはずの無い人間なのだが、あちらはこちらに少しも驚きもしていない。ここにいる私を責めるわけでもない。
その老人に話しかけるとどうやら私をビルの中まで案内してくれるらしい。老人の案内に従って、その階段を延々と降りていく。すると、これまた薄汚い扉が階段の踊り場に出現する。老人は何も言わずにその扉が現れたときに自分の役目は終わったとばかりに立ち止り、そのまま壁にもたれて立っている。自分はその扉に手をかけ、そこから中を覗いてみた。
・そこは結婚式場と教室?
中は教室風の部屋だった。一番奥に教壇のように一段高くなっているところがあり、それ以外の場所には教壇側に向けて現代的なプラスチック製の椅子が並んでいて、そこに大勢の人が座っている。教室と違うのは座っている人たちの出で立ちや年恰好で結婚式披露宴の参列者のような格好と年齢の人々が並んでいた。そして、みながみな教壇の方の方を向いている。私はその後ろから様子を覗っており、人々の背中だけが見える。
また、教室には黒板やホワイトボード、掲示物のようなものは無く、アナログ時計があるだけで殺風景だ。
ところで、これから後の話になるが、この参列者の中にはFateのセイバーさんがスーツ姿で混ざっていたらしく、寝起き直後の走り書きには「セイバーの髪型に気づいていれば…」と書かれている。しかし、寝起きから少し経ったいまでは記憶が抜け落ちていて、この記述に何の意味があるのか分からない。
また、ここらへんから記憶が曖昧になるところが多いが、それはさておき、夢の内容に戻ろう。
・みくにゃんに助けられて、エレベーターを降りる
さて、様子を確認した私は、前を向いている人たちに気づかれないように、できるだけ音を立てないようにこっそりとその後ろに侵入した。右側にある扉から廊下に出た。廊下はまさに「学校」という感じの廊下だ。廊下を歩いていると、突然後ろから押し倒され、腕を極められてしまった。押し倒したのはメガネを掛けた若い女性だ。
この辺り、これまで書いた時点で記憶が飛んでしまっており、詳しくは覚えていない。が、おそらく、頭の中で構成されたストーリーとしては、部外者が学校に入ったから取り押さえられた、とかそんなところなのだろう。腕を極められて地面に這いつくばっていると、前から前川みく(制服)が現れて、何やら自分を弁護してくれた覚えはある。そして、近くにエレベーターがあることを教えてくれた。私は教えてくれた順路に急ぎ足で向かった。
とりあえず一番近いところにあったエレベーターに乗り込む。エレベーターは大型ビルにあるような少しだけ広めのエレベーターだ。数人が中にいる。そのエレベーターの中で、階数を選ぼうとしたときに驚くべきことに気づく。階数表示が数字でないものがあるし、ボタンが数個しかない。もっとも、超高層ビルなので全てのエレベーターが各階に止まるわけではなく、この場所に行くのならこのエレベーターという感じに割り振られているのだろう。私は迷った末に、下から2番目の「D」を選んだ。
「D」に行くまでには結構な待ち時間があり、数十階分はあったと思う。その待ち時間の間、同乗している男たちが何やら話していて、それが自然と耳に入ってきた。「高層にあればあるほど、それが端にあればあるほど揺れは大きくなる」と男たちは言っていたが、何のことだろうか?
ともかく、ほどなくして「D」に着いたので、私はすぐにそこから降りた。
・「D」に到着
「D」は小さなオフィスだった。わざわざ専用のエレベーターがあるのが不思議なぐらい小さなオフィスだった。エレベーターを降りてすぐのところに業務用のコピー機が置いてあって、余計窮屈に感じる。右手の方向に十歩も歩くと、そこは一面窓であり、上空からの絶景を望むことができるようになっている。歩いた先からさらに右を向くと、長い机と窓に背を向けて座れるように椅子が配置してあり、長机の上には黒いノートPCが置いてある。ここで仕事をする、ということなのだろう。
しかし、それ以外のものというと、何もない。どこにも通じていない。誰もいない。「D」はただの無人オフィスでしかない。何一つ重要なものは無い。私は不思議だった。「D」と言うアルファベットが与えられている、しかも「D」はAから数えて4番目だ、何か意味があるのには違いないが、何も分からない。なぜ、誰もいないのかも分からない。専用エレベーターまであるのに!
不思議に思いながら、ここにいては何も出来ない。私はエレベーターの前に戻って↓ボタンを押した。ほどなくして無人のエレベーターが到着し、私は一番下の階である「20F」を押した。
・エレベーターで降りる
「20F」に付いたとき、そこはエレベーターホールだった。「D」に続いて、意味の分からない部屋に降ろされたらどうしようかと思っていた私は、正直安堵した。私のいるエレベーターは左端で、一見すると他にも3基分のエレベーターの出入り口がある。とりあえずエレベーターを降りて前を見ると、前方のエレベーターは下に降りるためのエレベーターでかなり人気のようだ。結構な数の人が並んでいる。右を見ると、奥の方に「←A」という看板が天井から垂れ下がっている。そして、手前のエレベーター、その右にあるエレベーターの横のところに、階段もある。
私は待つのが嫌いな性分だ。行列の出来る店には並ばず、待つぐらいならば他の店に行ってしまうような性質の人間だ。したがって、手前のエレベーターを待つというのは性分に反する。私は右手奥にある階段を選ぶことにした。
階段を降りた。19F(と思われるところ)は、20Fと同じ構造でその下の階の19Fに着いた。19Fのエレベーターには待っている人が数人、といったぐらいだった。私が19Fに着いて数秒後、その中の一つが到着したようなので、私は乗り遅れまいと急いで乗り込む。他にもFate/Zeroのライダーに似た超巨漢の男と、スーツで細身の男が乗り込んでいる。
そのとき、私は気付いてしまった。これは下に行くエレベーターでは無く、上に昇るためのエレベーターだと。下に降りたかった私の思いとは逆に、エレベーターはどんどん昇っていく。そして、着いたのが「D」だった。
私は導かれるように、エレベーターから降りて「D」の床に座りこみ、徒労感にひたった。窓からは高層から見た午後の街の様子が見える。窓に近づき、床に寝転んだ私は、そこで眠ることにした。
眠りにつくために目を閉じた私は思う。別に慌てる必要はない、と。そして、「D」は何か重要な意味を隠している、とも思った。「D」の意味を考えながら、私は静かに眠りについた。その空間には自分だけしかいない、という安心感に包まれながら。
・おわりに
これが6/15に私が見た夢の一部始終です。
起きたと同時にメモ書きしておいたのですが、起きて時間が経つとどうしても細部が抜け落ちてしまいます。Fate関連のキャラクターが出てきたのは就寝前にFateの最新話を見たからでしょう。その辺り、もっと何か意味があり、特に「Fateセイバーの髪型」という自分でも謎のメモ書きのあたりに意味が隠されていたのでしょうが、今では記憶の彼方です。
ところで、才能のある方々は、こういう夢で見た謎の風景を描写するのが上手く、見た夢をそのまま描写するだけでファンタジー小説のような名文が生まれてくるのでしょうね~。例えば、夏目漱石の『夢十夜』であったり、安倍公房の小説であったり。
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